「竜とそばかすの姫」を観た感想。賛否両論の原因は何?※ネタバレあり
- 2022.09.19
- エンタメ
細田守監督のアニメーション映画「竜とそばかすの姫」はもう観ましたか?
予告で流れる歌が素敵で、「King Gnu」常田大希さんのもう一つのグループ、「ミレニアム・パレード」が担当したと知って興味を持ち、私はAmazon Prime Videoで鑑賞しました。
楽曲だけでなく、「アナと雪の女王」のキャラクターデザインを手がけたキム・ジンさんが主人公の仮想世界での姿「ベル」をデザインしていたり、佐藤健さんなど有名な俳優さんや、YOASOBIの幾田りらさんが声優を担当していたり、才能あふれるメンバーが集結して作られた映画なんです。
主人公の「すず」&「ベル」の声は、中村佳穂さんというシンガーソングライターの方で、歌声が本当に美しくて、こんなにすごい人がいたんだなぁと驚きました。
声優さんではないのに、歌の部分だけでなく、台詞も全てこなしていたと知って驚きました。
そんな豪華メンバーで作られた期待感あふれる「竜とそばかすの姫」ですが、映画を観た人の感想は賛否両論分かれているようです。
私はどちらの感想にも共感できたので、それぞれ解説していきたいと思います。
※ネタバレを含みますのでご注意ください。
映画「竜とそばかすの姫」を観た感想&解説
まず映像美に圧倒されました。
細部まで描き込まれた絵やファンタジックな世界観が美しくて、目が釘付けになりました。
仮想世界「U」のデジタルならではの先進的で自由な美しさと、現実での自然豊かな風景の美しさの対比も印象的でした。
そして主人公ベルの美しすぎる歌声に鳥肌が…。
開始15分くらいで感情が揺さぶられて涙が出るストーリー展開に、期待感がますます高まります。
絵の雰囲気はジブリに似ているなと思っていたのですが、細田守監督は元々スタジオジブリへの入社を目指していた方なのだそうです。
ストーリーが中盤に差しかかり、「美女と野獣」にそっくりなシーンが登場し、突然のディズニー感に戸惑います。
細田守監督も完成報告会見で「今回は映画を作るうえで一番初めの発想が“インターネットの世界で「美女と野獣」をやったらどういうことになるか”というものでした。」と語ったそうですが、何も知らずに観ていた私は、「こんなにそっくりで大丈夫なのだろうか?」と心配になって映画の世界観に少し入り込めなくなった感がありました。
(「美女と野獣」の原作は1970年にフランスで書かれた物語だそうです。)
ストーリー展開は「美女と野獣」と同じでも良かったと思いますが、薔薇やお城など、ディズニーのビジュアルに似せなくても良かったのではないかと思います。
少し「美女と野獣」感があるくらいだったら、主人公の仮想世界での名前が「ベル」なのも、もっと粋に感じられたかもしれません。
竜を見つけ出すために開催したライブで、ベルと観客が歌うシーンは圧巻で、「歌の力」の凄さを思い知らされました。
竜の現実世界での正体を見つけ出し、助けに行くシーンは、女子高校生が1人で行くのは危険すぎる…と思いましたし、主人公のすずが睨んだだけで解決してしまうという展開に、少し物足りなさを感じました。
前半の期待感が凄かっただけに、結末のストーリをもっと丁寧に描いて欲しかったという感じはありました。
全体的には美しい絵と歌に心が満たされましたし、私も自分の好きなことを思いっきりやろうというエネルギーが湧いてきました。
とても芸術性の高い作品で、もっとこういう作品を観てみたいと思いました。
最後に
「竜とそばかすの姫」に賛否両論ある理由は、素晴らしい部分がたくさんあるだけに、期待値が高く、もっとこうして欲しかったという意見が出やすい作品だったからではないでしょうか?
様々な分野のスペシャリストが集まって作られただけに、バランス良くまとめるのが難しかったのかもしれません。
仮想現実「U」でのびのびと歌うベルの姿は、観ている自分も解放感があり、自由を感じられました。
今後の細田守監督の作品にも期待したいと思います!
「竜とそばかすの姫」公式サイト
https://ryu-to-sobakasu-no-hime.jp/
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