映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」を4DXで観た後、IMAXで見直したら…原作ファンの感想。※ネタバレあり

映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」を4DXで観た後、IMAXで見直したら…原作ファンの感想。※ネタバレあり

先日4DXで映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」を観てきたのですが、シートの動きが多すぎて全然集中できなかったので、IMAXの大画面で見直してきました

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」自体は2回目でしたが、内容を知っていても十分楽しめましたし、シートの動きや風の音がない分、とても集中して細かい部分まで観ることができました

前回は感想が薄くなってしまったので、IMAXで観た映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」の感想を改めて書きたいと思います。

映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」を4DXで観て失敗した!映画の感想は?※ネタバレあり

※ネタバレを含みますのでご注意ください。

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IMAXの巨大スクリーン

池袋にある「グランドシネマサンシャイン」のIMAXで前から5列目で観たのですが、日比谷のTOHOシネマズのIMAXよりも画面が大きく、5列目だと目の高さよりも上に画面の底辺がくるので、かなり見上げて鑑賞しました。

近すぎて若干縦がつぶれて短くみえましたが、横は観やすいようにスクリーンがなだらかに曲がっているので、ゆがみは気になりませんでした。

正面を見ているとスクリーンの端が視界に入らないので、映画館にいることを忘れられる没入感が良かったです。

サウンドもIMAXならではの高音質で、迫力がありつつ聴き心地も良かったです。

最初のシーン

前作の「るろうに剣心 最終章 The Final」も最初に雪代縁が大暴れするというインパクトのあるアクションで始まりましたが、今回も初めに人斬り抜刀斎時代の剣心のアクションシーンがありました。

佐藤健さんの演じる、抜刀斎時代のポニーテールでクールで格好良くて陰気な剣心の登場です。

縄で縛られた状態で、口に刀をくわえて戦うという超人技で、原作にもないシーンなのでインパクトがありました。

雪代巴との出会い

夜の京都

原作通り深夜の居酒屋で剣心と巴が居合わせ、店の外で暗殺現場を巴に見られて、巴が気を失います。

原作では倒れかけた巴を剣心が受け止めるのですが、映画では巴はそのまま倒れ、お姫様抱っこシーンはありませんでした

有村架純さん演じる雪代巴は、無表情に近いキャラクターですが、目つきで感情をよく表していて、初めの頃は剣心に対する恨みの感情が見えました

巴が剣心の暮らす宿に居座り、剣心が巴のことで周りにからかわれるのは、原作でも好きなシーンだったので観られて嬉しかったです。

巴が剣心に投げかける「人々の幸せを守るために人を殺すこと」への疑問が、丁寧に描かれていて、メッセージ性の強い作品になっていると感じました。

4DXで観た時は、宿で巴とすれ違う時に、巴のつけている香水「白梅香」と思われる少し甘い香りがしました。

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夫婦として暮らす剣心と巴

「幸せとは何か」を知っていく剣心と、仇である剣心を好きになってしまう巴の心境の変化が描かれていて、微笑ましくも切ない気持ちになりました。

荒木飛羽くんの演じる雪代縁(子供時代)は、原作にそっくりで可愛かったです。

「るろうに剣心 最終章 The Final」を観た後なので、新田真剣佑さん演じる雪代縁が頭をよぎりました。

原作では巴が剣心に「剣心を殺す策略に関わっている」ことを伝えていましたが、映画ではそこまで伝えておらず、巴が去った後に仲間の裏切り者が伝えていました。

原作にない、キスからの押し倒すシーンは美しくてうっとりしつつもドキドキしました

OVA(アニメのオリジナルビデオ)では薫ともそんな感じのシーンがありましたが、映画の方が原作の剣心の雰囲気が再現されていて好きです。

さすがは原作ファンの佐藤健さんです。

巴の斬殺

刀と鞘

剣心が巴のいる敵のアジトへ向かい、山に配置された敵と戦います。

原作通り、最初の爆発によって聴覚が麻痺し、次の爆発によって視覚がぼやけてしまうのですが、言葉では説明せずに演技のみで表現していました。

思ったよりもアクションシーンが短く、剣心がすぐにボロボロになってしまいます。

巴が剣心を助けようと最後の敵の腕を抑え、視覚が使い物にならない剣心は目をつむって相手に斬りかかったため、巴ごと敵を斬ってしまいます

原作ではこの時、巴のつけている香水「白梅香」の香りで巴がいることに気づくのですが、映画では「白梅香」には一切触れていませんでした

4DXで観た時はここで「白梅香」らしき甘い香りがしました。

コロナ渦でマスクをしていても香りを感じられるようにしたのか、大量に吹き出していました。

その分、吹き出す音も「プシューーーーーーーーーーーー」とかなり長かったです。

巴が息を引き取る前、剣心に抱き抱えられながら巴が剣心の頬に短刀で傷を付けます

原作では斬られた時に持っていた短刀が、落ちる時にたまたま剣心の頬に当たって傷がつくのですが、OVA(アニメのオリジナルビデオ)では、映画と同じように巴が傷をつけていました。

こちらの方が巴の念がこもっていそうなので、縁の「抜刀斎の頬に、まだ十字傷はあるのか」というセリフに合っていると思います。

亡くなった巴を家ごと燃やすシーンは、原作にはなく、映画ならではの派手な演出で迫力がありました。

4DXではここで熱風が出て、臨場感がありました。

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最後に

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」では戦いメインというよりも、剣心と巴の出会いから別れの中で「なぜ人は戦うのか」「平和のための戦いなら人を殺しても良いのか」などのメッセージが強かったと思います。

最後に戦った、幕府側である「闇乃武」の首領・辰巳も、「人が安心して暮らせるように戦っている」と言っていました。

どちらも目的は同じなのに思想の違いで戦っていて、本来「敵」も「味方」もないのだということが伝わってきます。

戦いのシーンを楽しむだけの漫画ではなく、剣心の奥深い人間性や、考えさせられるメッセージがあるところが、原作を読んでいて大好きなところでした。

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」はこういったメッセージが伝わる映画になっており、原作ファンが観ても満足度の高い作品になっていたと思います。

強いて言えば、剣心の生い立ちや師匠との修行の日々が描かれていなかったのが少し残念でした。

原作の最後は結婚して子供が生まれ、ほっこりしたハッピーエンドでしたが、映画は過去のまま終わるので、切ない余韻がずっと残りました

エンドロールが流れる中、原作を読んでいた頃の自分を思い出したり、これで映画シリーズが終わってしまうのだという寂しさもあり、涙がこみ上げてきました。

IMAXでじっくりと見直せて良かったです。

素晴らしい映画をありがとうございました!

映画「るろうに剣心 最終章 The Final」を観た原作ファンの感想。※ネタバレあり